美味しいほっぺにくちづけて。
「落ち込んでる印象なんてないから、それはないか。いつも、小海は明るいイメージだから。」



・・・そんなイメージをもってくれたんだ・・・けど、私、そんなんじゃないんですよ。


悲しい時は、悲しいんですよ?






「私、落ち込んでますよ?」



「・・・そうなの?」



すごい、空さんって良く表情を見てるんだな。




明るいと思ってくれて嬉しいけど、今は、空さんの声と雰囲気に泣いてしまいそうになった。






二人で公園から歩いて土手に座った。




隣からは「おまえだって、落ち込んでるときぐらいあるよな・・」と空さんは優しい口調で呟く。





「俺だって、落ち込むときあんだし、おまえになかったから、変だよなぁ」





空さんは、私の頭に触れて掌を静かに置く。


・・・・頭に感触がある。もしかして、これは、撫でられている?




・・・・・もしかして、慰めてくれてる?

< 19 / 231 >

この作品をシェア

pagetop