美味しいほっぺにくちづけて。
最初は、読んでいるだけだった。

たくさんの作者さんに心を鷲掴みにされ、恋ってこんなにもキュンキュンとするものなんだな・・・と改めて思わずにいられなかった。



ある日・・・ただ私も書いてみたいと思うようになった。


人に想いを伝えるのが上手い作者さん。
私も、何かを誰かに“発信”したいと思うようになった。


私の言葉は些細な言葉かもしれないけど・・・心の奥の些細な言葉を伝えたくなった。



仕事、仕事の毎日の私にひとつの灯りを灯してくれたのが、携帯小説だった。

私の生活の一部で、楽しくて仕方ない場所なんだ。





「私、うみちゃんを見ると、元気をもらえるんだ。」




「えー、へへ。そう?」





凛ちゃんは、小さく頷くとにこりと笑っていた。



凛ちゃんも、私と同じく下っ端の立場。
でも、絶対、私より、器用だし、要領がいいと思うけどね。



「凛ちゃん、お仕事大変?」



凛ちゃんは、ミルクティーを一口飲むと、ちょっと溜息を付いた。




「そうだねぇ・・・私、伝えるのすごく下手みたいでさ。あることないこと、色々と考えちゃうんだよね。家族とやってれば、あーだこーだ意見や、反発が出来るけど・・・そうも行かないし。口下手になっちゃうのよね。」




「・・・・・めっちゃ、分かるよ。それで、周りを気にしちゃって、人の目を気にし過ぎちゃて、自分に疲れちゃうんだよね。」




「周りのみんなは、出来る人が多いから、なんか不安になっちゃうんだよ。」




「・・・・・めぇ~~~ちゃ、わかるよ!!私も気にしいだから、周りより劣ってるって思っちゃうんだよねぇ。でも、だからと言って、私にもみんなには、無いものが絶対あると思うんだ。凛ちゃんは、イラストがすごい上手じゃないの!」




イラストレーターになれるんじゃないかってほど、絵上手な凛ちゃん。


私も、凛ちゃんにたくさんの元気をもらってる。
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