美味しいほっぺにくちづけて。

「うみちゃん、いつでも話し聞くから、いつでも電話とかしてよね、なんなら、同じ商店街なんだから、毎日、会えるから。」



「うん、心強いよ。ありがとう、凛ちゃん。」




凛ちゃんがいて、心強い・・・・それは、本当のことで本当にそう思う。お母さんから、メールをもらってから、どこか、どんよりとした私の心。
そんな私をちゃんと見抜いて、心配してくれる凛ちゃん。



凛ちゃんと、夕ご飯は食べて帰らずにお互いに別れ、私は独りで、ぼぉーとしながら歩いていた。



人には、寿命がある。それは、解かっているけど・・・やっぱり、心の中がどんよりと曇っている気がしてしまう。






「泣きそうな顔して、どうしたの？」




聞き覚えのある声がしたと思って、顔を上げると・・・





「空さん・・か」




「小海？　どうした？」



“あからさまに落ち込んでるな。”とちびちび歩いていた私の前で立ち止まる。