美味しいほっぺにくちづけて。
間奏がもうすぐ終わる・・・




・・・・私は、空さんのギターに合わせて、音色の上に自分の歌声をのせた。



ギターを弾く空さんが、時に私を見てくれるから、私も空さんを見る。



・・・あぁ、歌うことはこんなにも楽しいことなんだ。空さんも、クシュクシュと笑っている。空さんのこんな表情見たことがない。


時折、私の歌声に、空さんのハモリを聴かせてくれて、一瞬、身体が全身痺れるほどの、なんとも言えない、ときめきが私に訪れていた。




体も勝手に、リズムに合わせて、手を動かしたり出来るほど、空さんは、私をリラックスさせてくれた。



こんなにも歌うことが楽しいだなんて・・・・空さんがいなかったら、私は今頃泣いていただろう。



「ありがとう」の意味を込めて、空さんに思いっきりの笑顔を振る舞った。



空さん・・・・ありがとう、お陰さまで、元気になれました。






曲が終わると、私は一人で拍手をしていた。
嬉しくて、空さんが弾いてくれたギターが嬉しくて、歌ってくれた声が優しくて、違う涙が出てきてしまった。



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