美味しいほっぺにくちづけて。
いよいよ明日、行われる七星祭りでは、その年の見習いがお菓子を作ると決まっている。私たち・・和樹、美玲、私で甘味のお菓子作るのだ。




「今年は、動物まんじゅうを作ります。」



和樹がデザインの出来上がった用紙を咲良さんに見せながら、説明し始める。



「中には、餡だけでなくて、黒ゴマやきなこ餅、チョコレートなどを入れようと考えています。」


餡が嫌いな人もいるだろうと、色々な味を味わえるようにと、美玲が、付け足した。



クマ、ひよこ、うさぎ、ゾウ、イヌ・・・細かい作業だ。




「小さい子どもから、おばあちゃんやおじいちゃんまで、楽しんで食べられるものをと、考えました。」



と、私も付け加えた。




咲良さんと、千晴さんの承諾も頂き、私たちは今夜中に仕上げなくてはならない。




そして、今年も空さんが抹茶を点ててくれることに決まった。



なんだか、楽しみ。



夜空を見ながら、みんなで大きく打ち上がる花火を見るのも、楽しみのひとつだ。



そして、おばあちゃんが入院して明日で1週間が経とうとしていた。



< 67 / 231 >

この作品をシェア

pagetop