美味しいほっぺにくちづけて。
時間は、私が思ってるより早く進み、帰りの時間になった。



「気をつけてね。もう、おばあちゃんはいないけど、おじいちゃんに顔を見せてあげてね。お母さんたちも、夏休みにうみちゃんが来るの、待ってるよ。」




「うん。」


にっこりと、笑っているお母さん。
もう、おばあちゃんはいないけど、おばあちゃんがいた証は、しっかり残ってるもんね。


おじいちゃんにも、会いに来るから。



駅までは、お父さんが車で送ってくれて、お父さんと、『また』と、挨拶を済まし、スムーズに改札を抜けることが出来た。




・・・・・なんか、雲行きが怪しいなぁ。
空を見上げると、曇がかっていて、あと少しで雨が降りそうだった。


あと少し、電車が来るまで時間があるから、黄色い一つずつある椅子に座る。




ポツン・・・・・




私の鼻の頭に雨が一滴当たった。



しばらくして、ザァーとスコールみたいは大雨が降ってきた。

白線の内側にいる私にも、雨が少しかかる。


今日、雨だって聞いてないよ!
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