美味しいほっぺにくちづけて。
「おまえら、何こそこそ喋ってんだぁ?」



「「あ、すいません!」」



慌てて、咲良さんに美玲と謝ると、咲良さんはニコッと私たちをいたずらに笑ってくれた。




「明日は、空のところで毎年やってるお茶会だから、おまえらも浴衣来て来いよ。」




「「はぁ〜い」」



と、私たちは二人で返事をすると、毎年行われているお茶会のことを思い出していた。



はんなり会。


今年は、どの浴衣をいて行こうかな、と毎年愉しみな行事だ。



主に、一般の人びとを招いて、空さんや空さんの親子さんがお抹茶を振る舞う行事みたいだ。




「うみ、一緒に浴衣着ようよ!」



「うん、いいね。」



千晴さんに、浴衣の着付けは習っているから、美玲も私も着れる。


和樹も、咲良さんに特訓してもらったらしく、浴衣を着ると、中々の身なりになるのか、素直にかっこ良い。




「うみ、明日は空さんに会えるから楽しみだね?」



「だから、私はそんなんじゃないってば・・・」



「うみって、意外と照れやだね。」



美玲におちょくられながら、その日は終えた。美玲ってば、見かけによらずこうゆう話好きみたい。


そして、美玲と明日は朝から浴衣の着付けをするために八時に美玲の家に行くことになった。


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