恋を忘れた女の子
遠くから見守る恋だけど、そんなふうに恋ができる親友をどこか羨ましく思う私もいた。
...まぁ、今は別にいいかな。
放課後。
「恭哉ー帰ろうぜ」
「あー...ごめん。俺ちょっと呼ばれてるから行ってくるな?」
恭哉君が呼び出されることはこれが初めてではない。
寧ろよくあることで。
「流石恭哉君はモテますなぁ~w」
「うるせーよw別に俺モテてないから」
嘘つけ。お前は十分モテてるわ。と心の中で毒づく私とは対象に、少し気分が下がっている鈴。
「...鈴?」