大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
「…言うだけ言って出て行ったわ。
何よ…まったく」
ムスッとしたままソファーに座り込んだ。
美桜は、初めて来た部屋に
興味津々とよちよちと歩き回っていた。
「美桜…あまり歩き回らないでよ?
こっちにいらっしゃい」
「あ~い。」
美桜がこちらに来るのを確認しながら
もう一度通帳を覗き込んだ。
フフッ…これだけあるのなら
使いまくって贅沢をしてやろうかしら?
足りなくなった分は、請求して
アイツのお金で贅沢三昧もいいわね。
これも復讐になるかも……。
そう企んでみるのだが
いやいや、それだとアイツのお金で
贅沢をさせて貰っているみたいじゃない?
それは、それで何だか腹が立つわね。
私のプライドが許さない。
お金は、計画的に
使わないといけないわよね…やっぱり。
「……。」
静かに通帳を閉じた。
「美桜…ママと買い物に行こうか?」
「あ~い。」
元気に足元で返事をする美桜。
馬鹿な事を考えても仕方がないわ。
荷物を片付けて夕食の材料を買わなくちゃあ。