大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
「それより早くしろ。
腹減った…」
山城尚輝は、ペロッと指を舐めた。
コイツ……。
なんて勝手な男なのよ?
「はいはい。」
ムカつく気持ちを必死に抑え
夕食の支度をした。
そして何とも奇妙な食卓光景になった。
私の前に復讐してやりたい男が
私の作った料理を食べている。
「……。」
普通なら有りえない光景だわ。
何だか調子が狂ってしまう。
チラッと隣に居る美桜を見ると
幼児用のフォークで一生懸命に肉じゃがに
挑戦していた。
幼児用の椅子ではないため
立ったままだが
だが、上手くフォークを扱えないため
度々手でパクリと食べていた。
「あぁ、美桜。手掴みは、ダメよ?
汚いから」
慌ててお手拭きで美桜の手を拭いてやる。
そして食べやすいように
細かくしてやると
今度は、スプーンで再チャレンジ。
「おいちぃ…」
今度は、上手く食べられたようだ。
「そう…良かったわ」
クスッと微笑むと
視線を前に居るアイツに戻した。