大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
「…シンデレラか…」
アイツは、絵本を見ながら呟いた。
「美桜チィンデレラ好きよ。
おじちゃん早く~」
美桜は、ブンブンと手を振り回しながら急かした。
そうするとアイツは、ため息混じりに
「むかし、むかし…ある所に…」
絵本を読み出した。
私も美桜も横になりながらそれを聞いていた。
意外と上手いじゃない。
それに低く居心地がいい声だわ
ぼんやりと聞き入れていたら意識が薄れていく。
『……。』
ウトウトと眠りだす私と美桜だった。
アイツは、ため息を吐きながら絵本を閉じた。
私達に布団を掛けながら
「やっぱり似た者親子だな。
まぁ、アイツだけには、似なくて
心底良かったが……」
そう言うアイツの表情は、何だか曇っていた。
「…う~ん」
ぼんやりする意識の中、目を覚ました。
あれ…?
気づくと隣でアイツと美桜が
スヤスヤと眠っていた。
何で!?
あ、そうか……。
私一緒に寝たのだった。