大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
「あの西村さんって、この辺のママさん連中を
仕切ってるボスやねん。
旦那さんが個人病院をしている
院長らしく金持ちでな」
「そのせいで好き勝手やっているんやわ。
周りも逆らうと目を付けられるから
あぁやって言いなりになってるさかい。
ホンマ…いい迷惑やわ」
呆れたようにため息を吐く
水原さんっていう女性。
どうやら私と同じく
西村さんって人が苦手のようだ。
「そうだったのですか。
私、全然知らなくて勝手にたて突いてしまって」
反省する気はないけど
「ええんちゃう?
私は、あんたの事が気に入ったし
なぁ、苗字では言いにくいさかい
梨花と呼んでもえぇ?」
「私の事、すみれと呼んでもえぇから。
あ、タメ口でいいで?」
そう突然に笑顔で言われてしまう。
えっ!?
急に呼び捨て!?
随分と馴れ馴れしい人だと驚いてしまったが
こんな風に私に気さくに話しかけてくれる人は、
なかなか居ない。
「はい。ありがとうございます」
「ちゃう、ちゃう。
こういう時は〝ありがとう〟や」
水原さんは、ニカッと笑った。
「ありがとう」