大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
その後。
私は、両親に預かって貰っていた美桜を
迎えに行くと自宅アパートに帰った。
豪邸に住んでいた時と違いボロくて
安い1DKの部屋だ。
「悔しい…何でアイツの家なんて」
断られない自分も悔しいけど……。
ブツブツと文句を言いながら
荷物をダンボールに詰めて行く。
そうしたら
「ママ…お片じゅけ?」
娘の美桜が不思議そうに覗き込んできた。
「う~ん。お片づけではなくて
お引っ越しをするのよ!」
「お引っこち…?」
美桜は意味が分からずきょとんと私を見る。
私は、美桜をギュッと抱き締めた。
せめてこの子だけは、苦労をさせたくない。
「ママ…くすぐったい…」
キャッキャッとはじゃぎだす。
「大丈夫よ…美桜。
あなたは、私が守ってあげるから」
だから我慢をしなくては……。
例え憎い相手と一緒に住む事になったって
この子に手出しはさせないわ。
大荷物は、後で引っ越しセンターに頼むとして
持てるだけの荷物を持ち美桜を連れて
あの男の自宅に向かった。