大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
教えられた住所を頼りに
あの男のマンションに行く。
だが、思っていた以上に
豪邸なタワーマンションに驚かされた。
いや、自分も豪邸に住んでいたから
規模だけなら驚くほどではないけど……。
ただ私の会社を乗っ取って
こんな豪邸に住んでいるのかと思うと
複雑やら腹が立ってくる。
この家で家政婦として住み込みで
働かないといけないのね。
そう思ってマンションを眺めていたら
小さな美桜の手がギュッと握りながら
「ママ…ココ何処?」
そう尋ねてきた。
「新しいお家よ!
さぁ行こう」
小さな手を握り返し歩いて行く。
インターホンを押すと
あの憎き男の声が聞こえてきた。
『はい。』
「一条院…です」
『お前か…入れ』
そう言いオートロックを開けてくれた。
重い荷物を持ちエレベーターに
乗り上がるとあの男が不敵な笑みをこぼしながら
待ち構えていた。
「よく来たな…逃げ出すと思ったが」
「一応仕事だから来たわ」
本当は、嫌だったけど
仕方がないじゃない。