大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。
だってアイツに
泣き顔を見られずに済むから
アイツの前に泣くなんて私のプライドが許さない。
だから、逆にそっちの方がいい。
泣き止むと美桜と一緒に食事をして
パーティーを後にした。
アイツは、一言も何も言わない。
だから余計に何を考えているのか分からなかった。
庇ってくれたこと
お礼を言った方がいいのだろうか?
モヤモヤしている間にマンションに着いてしまった。
眠ってしまった美桜を抱えて部屋に連れて行く。
「よいっしょ…」
着替えさせベッドに寝かせると布団を掛けてあげる。
私は、ジッと見つめた。
やっぱり……。
助けてもらったのならお礼を言うべきよね?
美桜の時ならそう教えるし
部屋から出るとリビングに向かった。
中に入るとアイツは、背広を脱いで
自宅のワインを飲んでいた。
「ガキの寝かしつけは終わったのか?」
アイツが私に気づきそう言ってきた。
「えぇ、よく眠っているわ。
それより…さっき庇ってくれてありがとう」
勇気を出してお礼を言う。
「あぁ、アレか。
別に…馬鹿馬鹿しいからやったまでだ。
他の連中は、他人事だから好き勝手言うからな。
こっちの事情なんてお構いなしに」