大嫌いな社長に復讐を~子持ち家政婦の恋の行方は!?~修正済み。

だってアイツに
泣き顔を見られずに済むから

アイツの前に泣くなんて私のプライドが許さない。
だから、逆にそっちの方がいい。

泣き止むと美桜と一緒に食事をして
パーティーを後にした。

アイツは、一言も何も言わない。
だから余計に何を考えているのか分からなかった。

庇ってくれたこと
お礼を言った方がいいのだろうか?

モヤモヤしている間にマンションに着いてしまった。
眠ってしまった美桜を抱えて部屋に連れて行く。

「よいっしょ…」

着替えさせベッドに寝かせると布団を掛けてあげる。
私は、ジッと見つめた。

やっぱり……。
助けてもらったのならお礼を言うべきよね?

美桜の時ならそう教えるし

部屋から出るとリビングに向かった。
中に入るとアイツは、背広を脱いで
自宅のワインを飲んでいた。

「ガキの寝かしつけは終わったのか?」

アイツが私に気づきそう言ってきた。

「えぇ、よく眠っているわ。
それより…さっき庇ってくれてありがとう」

勇気を出してお礼を言う。

「あぁ、アレか。
別に…馬鹿馬鹿しいからやったまでだ。
他の連中は、他人事だから好き勝手言うからな。
こっちの事情なんてお構いなしに」

< 90 / 281 >

この作品をシェア

pagetop