死神の唄〜for you〜
我に返ったつぼみは慌てて私に駆け寄ってきて手をギュッとにぎりしめてくれた。


そして『つゆり』って…


『つゆりは大丈夫』って何度も繰り返していた。


その言葉は魔法の呪文みたいだった。


だってすぅ…っと発作の苦しさがなくなっていったから。


先生も看護士も驚いてた。


当たり前だよね。


私自身が驚いたんだから…。


みるみるうちに落ち着いていく私を見てつぼみは安堵の表情を浮かべていた。


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