あと少しの恋
下着姿の私は急に怖くなって名前を呼んだ
希瀬さんは答えるかわりにキスをひとつひとつ落としていく
けしていやらしくなくがっつくわけでもない静かな愛撫
「なぁなんで泣いてんだよ」
つっと頬を伝う涙を拭いながら希瀬さんは言う
「わかんないです」
希瀬さんは困ったような顔をして私から離れると近くにあった毛布を私にかけた
「おやすみ子猫ちゃん」
「私、怖くなんてないです
だから···」
「焦んなよ」
「焦ってなんて」
「そういうのみっともないんだよ
焦んなくてもしてやるからちゃんと
でも今じゃないんだよなたぶん」
ひとりで納得する希瀬さんがなんでか許せなくて私は背中に抱きついた
「ちゃんと抱いてください」
「おまえさ俺をなんだと思ってんだよ
そんなに抱いてほしいなら俺でなくてもいいんだろ」
こんな風に言い争うために希瀬さんのそばにいたいんじゃない
「ごめんなさい」
「おいっ」
私は服を雑に着て家をとびだした
本当に今日は最悪だ
落胆しながらとぼとぼ歩いていると声をかけられた
「お姉さんひとり?
つーかその格好マジそそる
俺らとやんない?」
逃げようとしたが3人に囲まれたら逃げ場がない
ぎゅっと目をつぶり諦めていると
「うせろ、俺いまマジで機嫌悪いんだわ」
まさかと思って目を開けると希瀬さんがいた
「希瀬さん···」
「おまえさどういうつもりだよ
勝手に出て行ってひとりで納得なんかしやがって」
「ごめんなさい」
そのままズルズルとマンションに連れ戻されてしまう
そしてわけのわからぬままお風呂場に押し込められてしまった
「ったく」
タオルを頭から被せられ謝る
「ごめんなさい」
「謝んなくていいからシャワーでも浴びてこい
おまえさ何を勘違いしてるかしらないけど俺は大切にしたいんだよおまえを」
ぽんぽんと頭を撫でて奥に歩き出す希瀬さんを見送って私はお風呂に向かった
さっきの言葉···信じていいのかな??
お風呂から出て着替えていると猫が足元にすり寄ってきた
人なつっこくて温かくて可愛い
着替えながら背を撫でて思う
私には足りない可愛いさ
ちょっとだけうらやましい
私は着替えてゆっくりと部屋のほうに歩き出した
「ありがとうございました」
「別に」
それ以上、会話もなく私は立ち尽くしていた
なにか言わなきゃでも言ったらダメになりそう
「明日も早いんだろ」
「あっはいまぁ···」
私は言われたとおりベッドを使わせてもらうことにした
希瀬さんは答えるかわりにキスをひとつひとつ落としていく
けしていやらしくなくがっつくわけでもない静かな愛撫
「なぁなんで泣いてんだよ」
つっと頬を伝う涙を拭いながら希瀬さんは言う
「わかんないです」
希瀬さんは困ったような顔をして私から離れると近くにあった毛布を私にかけた
「おやすみ子猫ちゃん」
「私、怖くなんてないです
だから···」
「焦んなよ」
「焦ってなんて」
「そういうのみっともないんだよ
焦んなくてもしてやるからちゃんと
でも今じゃないんだよなたぶん」
ひとりで納得する希瀬さんがなんでか許せなくて私は背中に抱きついた
「ちゃんと抱いてください」
「おまえさ俺をなんだと思ってんだよ
そんなに抱いてほしいなら俺でなくてもいいんだろ」
こんな風に言い争うために希瀬さんのそばにいたいんじゃない
「ごめんなさい」
「おいっ」
私は服を雑に着て家をとびだした
本当に今日は最悪だ
落胆しながらとぼとぼ歩いていると声をかけられた
「お姉さんひとり?
つーかその格好マジそそる
俺らとやんない?」
逃げようとしたが3人に囲まれたら逃げ場がない
ぎゅっと目をつぶり諦めていると
「うせろ、俺いまマジで機嫌悪いんだわ」
まさかと思って目を開けると希瀬さんがいた
「希瀬さん···」
「おまえさどういうつもりだよ
勝手に出て行ってひとりで納得なんかしやがって」
「ごめんなさい」
そのままズルズルとマンションに連れ戻されてしまう
そしてわけのわからぬままお風呂場に押し込められてしまった
「ったく」
タオルを頭から被せられ謝る
「ごめんなさい」
「謝んなくていいからシャワーでも浴びてこい
おまえさ何を勘違いしてるかしらないけど俺は大切にしたいんだよおまえを」
ぽんぽんと頭を撫でて奥に歩き出す希瀬さんを見送って私はお風呂に向かった
さっきの言葉···信じていいのかな??
お風呂から出て着替えていると猫が足元にすり寄ってきた
人なつっこくて温かくて可愛い
着替えながら背を撫でて思う
私には足りない可愛いさ
ちょっとだけうらやましい
私は着替えてゆっくりと部屋のほうに歩き出した
「ありがとうございました」
「別に」
それ以上、会話もなく私は立ち尽くしていた
なにか言わなきゃでも言ったらダメになりそう
「明日も早いんだろ」
「あっはいまぁ···」
私は言われたとおりベッドを使わせてもらうことにした