不良GIRL と マジメBOY
「あたしさ・・・・、」
「うん」
滅多に見ない真剣な表情のミサに
あたしも真剣になって聞き耳を立てる。
「あたし・・・、その、告られたんだよね」
「・・・・今度は誰?」
今度はと言ったのも、
ミサの告白されたという話しはもう何回も聞いているから。
前回はミサの身体目的だけのクソ男を一発殴った覚えがある。
ミサは何度も何度も告白を受けるが
未だに彼氏へと発展した人はいない。
「うーんと、2組の男子・・・・。」
2組だと隣のクラスか・・・・。
「そいつどんなやつ?」
あたしはミサ以外の生徒の顔と名前はほとんど知らない。
同じクラスでも興味のない人は
知る必要もないっていうか、
そうやってあたしはやってきたから。
だからこの相談を受ける度にどんな人なのか
聞かなくちゃあたしは判断が出来ない。
ミサのためならなんでもする。
初めてあたしがそういう風に思える大事な人のためならなんだってする。
「うーん・・・・あたしもよく知らないんだよね。友達から、良い人だよとは聞いたんだ」
良い人なんてどっからどこまでが本当なのかわからないじゃん。
もしかしたら良い人そうに見せようとしてるのかもしれないし・・・・。
あたしはいつものように人を疑うところから始めてしまうのがクセ。
「1回、よく知ってから考えた方がいいんじゃない?」
「そうだよね、じゃぁそうする」
あたしの提案にミサは賛同したようだった。