不良GIRL と マジメBOY
それからの授業もあたしは寝て過ごし、
時間はお昼休みを迎えていた。
「ひかる~お昼食べるぞー」
「あいよ」
あたしとミサは机を合わせ
向かい合うように座った。
机の脇にかかっていたビニール袋から、登校の途中で買ったコンビニの菓子パンを取り出すと、
ミサはそれを見て自分のお弁当箱に入っていた卵焼きを箸で摘まみ、あたしの口元へと差し出した。
「え、いいよ別に」
あたしが差し出された卵焼きから顔をそむけると
「食え!」
と、ミサは半ば強引に卵焼きをあたしの口に運んだ。
「んむッ!」
ふわふわの卵焼きの甘い味が口の中に広がる。
「はははは。うまいだろ?」
ミサは、いつもこうやってあたしに気を使ってくる。
けど、そんな親切は嫌じゃないんだ。
拒んでも拒んでも、結局はミサの温かさに甘えてしまっているから。
自然と笑顔がこぼれるのを感じた。
「おいしい」
あたしがもぐもぐと口を動かしていると、
ドカッー
あたしの肩に後ろから誰かがぶつかってきた。