不良GIRL と マジメBOY
公園
辺りはもう既にオレンジ色の世界。
学校が沈みゆく太陽の光に照らされ始める放課後、
あたしはミサと別れてから
公園に向かった。
別に、遊ぶわけじゃない。
ただ家に帰る時間をなるべく遅くしたいだけ。
ミサには迷惑をかけられないから
大抵は公園で時間を潰す。
玄関に向かい、下駄箱に視線を移すと・・・
朝はボロボロにされた上靴。
そして今はびしょびしょになり画鋲がところどころ刺さった外靴が目に入った。
「ハハ。マジでくだらないんだけど」
独り言を呟き、あたしは朝と同じように
何も動揺することなく外靴を手に取った。
こんなくだらないことをするのなんて
あたしに目をつけている女子どもの仕業だろう。
女子って本当に情けない生き物。
同じ女としてガッカリする。
陰でコソコソしたり集団でしか行動が出来なかったり
1人では何も言えない弱くてつまらない生き物。
あたしは画鋲を外靴から抜くたびに
苛々しているせいか床に叩きつけた。
今度集団で面を見せたら、全員ぶん殴ってやる。
あたしは画鋲を全て抜き終わり、
濡れた外靴と上履きを履き替え
校舎を出た。