【番外編】 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
タイムが眠った後、俺は物音を立てずに病室から去って行った。
既に日は夕方に差しかかっており、俺は長いことあの病室にいたのだなと思い知らされた。

要など無い俺はそのまま真っ直ぐに、家へと向かった。
家に着けばやたらとニヤニヤしてくるギフトが最初に目に入った。
ギフトは俺の傍に近寄ると、肘で俺の横腹をつついた。

俺はかなり嫌そうな顔でギフトを見つめた。
そんな事気にもせず、ギフトは俺の耳元で言った。


「その後はどうだった?」


何楽しそうにしているんだ。俺はそんな感情など抱いていないし、そもそも持っていない。


「何もねぇーよ。変な勘違いしてんじゃねぇー。」


俺はギフトを押し退けて、自室に向かった。
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