はるのリベンジ
そして、私は、実行に移す。
粛清の的にならないよう、全てを、話さない。
私は、幹部全員の拷問を受けないといけない。
私は、幹部会議のしている部屋の天井に忍び込む。
そして、シュタッと、皆の前に、降り立った。
全員「!!!!!!」
全員が、刀に手を置いている。
私は、立ち上がり、顔の頭巾を取る。
すると、皆、安堵の表情になる。
土方「お前、何やってる?修行なら、別の所でやれ。」
はる「修行?ふっ。笑わせる。」
小声で、でも、土方副長の耳に入るくらいの声で囁いた。
案の定、土方副長の眉間の皺が深くなる。
はる「では、失礼しま・・・。」
土方「オイ、待て。」
食い付いた。
私は、くるりと向き直り、ビクビクした表情をする。
土方「お前、俺らが、幹部会議してるとき姿を消してるらしいじゃねぇか。」
はる「そうでしたっけ?」
土方「俺が知らねぇとでも思ってるのか?」
はる「俺には、何のことか?」
土方「とぼけるんじゃねぇ!」
私は、すかさず、近藤局長に刃を向けた。
すると、土方副長と、沖田助勤が、抜刀した。
沖田「梅ちゃん。近藤先生を傷つけるなら、私は、君を斬るよ。」
殺気を纏った二人が、私を睨みつける。
はる「一つだけ・・・。今まで、世話になった礼を。あんたらがここで、茶を啜ってる間に、世の中は、変わっていってる。しかも、あんたらは、その引き金を引いてしまった・・・。」
土方「お前・・・。それ、どういう意味だ?」
はる「さぁ?」
土方「テメェ・・・。」
はる「では、失礼します!」
私は、壁をよじ登り、天井裏へ逃げ込む。
すると、山崎さんがいた。
はる「バレていたんですね。俺が、ここで、話聞いてたの。」
山崎「あぁ。」
そう・・・。わざと、数日前から、幹部会議の時に、ここにいることを、山崎さんに匂わせておいたのだ。
はる「そっか。ははっ。言ってくれれば良かったのに。『何してるの?』って・・・。」
山崎「そしたら、答えてたんか?」
はる「まさか。でも、流石です。山崎さん。あなたに会えて良かったです。他の皆様にも・・・ね?」
山崎「何、言うてんねん!」
はる「結構、ここの人達、好きだったんですよ?これでも・・・。もっと、別の形で出逢いたかった。では・・・。」
私は、煙玉を投げる。
辺り一面煙に包まれる。
山崎「こらっ。ゲホッ。ゲホッ。何や、これ!?」
はる「さぁ?あ・・・。でも、命には、別状ありませんから安心して下さい。」
そして、外に出た途端に囲まれた。
そう、これが、目的。
そして、後頭部をわざと殴られ気を失う。