はるのリベンジ
決意




元治2年。正月。


私は、京で、二度目の正月を迎える。




新選組の隊士が増えたため、数ヶ月前より、屯所移設の声が出た。


2月になり、私は、また、天井裏で、幹部会議を聞いている。





山南『それは、私は、反対です!』


土方『いや。山南さん。金の問題もある。しかもここは、以前、長州の奴らを匿って逃がしてる。』


山南『それでも、私達は、殺生も、拷問だってする。寺社でそんな事は許されるわけ無いでしょう!』


まぁ、ごもっともだ。


土方『でもな。山南さん。俺らがここに、屯所を構えれば、西本願寺は好きには出来ねぇ。』


それも一理だ。


山南『でも、こんなの、間違ってる!おかしいですよ!寺社の僧も嫌がってるし、町の人達からも、寺社で、殺生するような事を、許さないでしょう?私は、いろんな方々から、頼まれてるんです!』


近藤『山南さん。これは、決定だ。他の組長達も皆、賛成だ。反対しているのは、あんただけだ。』


山南『私だけ?』


近藤『あぁ。』


山南『どうして、皆、こんな無茶な計画に賛成出来るんだ!?おかしいよ!!』



皆、黙って、下を向く。



近藤『これは、決定事項だ。』



そして、他の事を、議題にする。



山南総長は、唇を噛み締め、俯いていた。




< 131 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop