はるのリベンジ
私は、二種類の団子を作った。
正確には、4種類。醤油味とみたらしだんご。この二種類のお酢入り団子だ。
その二つを持って、土方副長所へ行く。
はる「土方副長・・・。失礼します。」
私は勝手に入った。
土方「返事もしてねぇのに入ってくるなっ。」
少し慌てたような素振りに声。
ズズッと鼻を啜る音。
泣いてた?
私は、団子を出す。
土方「何だよ。今はいらねぇ。」
はる「いえ。今、食べてください。失礼します。」
私は、酢入り団子を掴み、土方副長の口に無理やり放り込む。
土方「ふぐっ。・・・!!!!ゲホッ。ゲホッ。・・・お前・・また、やりやがったな!ゲホッ。ゲホッ。」
はる「涙が出るほど、酸っぱいでしょう?」
土方「ゲホッ。ゲホッ。・・・酸っぺぇ。・・・。涙が出て・・止まらねぇ・・・。ふぐっ。ズズッ。」
抱き寄せられ、土方副長は、しばらく咳き込みながら泣いていた。
私は、土方副長が泣き止むまで、ずっと、背中をさすった。
落ち着いて、目を真っ赤にした土方副長が、
土方「本当は、抱きてぇけど、これで、我慢しておく。」
はる「え?それって、どういう意・・っ。」
唇が重なった。
少しの間だったが、とても、長く感じる。
はる「な、な、な、何するんですかっっ!」
土方「まぁ、礼だ。この団子、どれだけ頭が痺れるか知ってんのか?」
はる「知りません!こっちの美味しいのは、俺が貰います!」
土方「俺、まだ、美味いの食った事ねぇ。よこせ!」
はる「嫌です!」
取り合いをしていると、抱きしめられ、パクッと団子を食べられてしまった。
すると、ギュッと抱きしめられ、耳元で、
土方「ありがとうな。もう、大丈夫だ。」
そう言って、スッと離れたかと思うと、いつもの土方副長に戻っていた。
もう、大丈夫・・・。
良かった。