はるのリベンジ
私は、部屋を出て、お勝手に行く。
次は沖田組長。最近、変な感じになることが多い。
いきなり、避けられたりする。
私は、みたらしだんごの甘いのと、酸っぱいのを持って行く。
はる「沖田組長。宜しいでしょうか?」
沖田「今は一人にしてよ。」
はる「嫌です。失礼します。」
スッと、部屋に入る。
沖田組長は、行灯も灯さず、真っ暗な部屋に、壁にもたれかかって座っていた。
はる「沖田組長。団子食べませんか?」
沖田「今、いい。そこに、置いておいて。」
私は、団子を近くに置き、沖田組長の側に寄った。
はる「大丈夫ですか?」
沖田「何が?」
はる「あの・・・。山南総長の介錯をされたと聞いて・・・。」
沖田「だから?これって、名誉ある事だよ。」
沖田組長の棘々しい態度が無理をしているということが伝わる。
何も言えずにいると、
沖田「慰めに来てくれたの?」
私は、何も言わずに、頷く。
すると、
沖田「じゃあ、慰めてよ・・・。」
そう言って、沖田組長は、私を押し倒し、唇を奪う。
はる「っ!」
口の中に、舌を入れられ絡まる。
何度も、何度も、唇を奪われ着物の合わせから手を入れられ、着物を脱がされる。
舌で首筋を撫でられピクッと身体が揺れる。
はる「沖田組長!止めて下さい!」
沖田「慰めてくれるんでしょ?だったら、抱かせてよ?」
そう言うと、沖田組長は、私の唇を貪るように口付けた。
そして、スッと唇を離され、ギュッと抱きしめられた。
沖田「ごめっ・・・。ごめん・・・。私・・どうかしてる・・・。」
沖田組長・・・。
私も腕を沖田組長の背中に回す。
ゆっくり、さすっていると、ポツリ、ポツリと沖田組長が話し出した。
沖田「私ね・・・。裏切りが本当に、許せないんだ・・・。特に、幹部は皆の見本にならなくてはいけないのに、それを破るなんて・・・。でも・・・。今回は、許せない気持ちとか逃げてほしい気持ちとか色々あって・・・。ごめんね・・・。こんな事して・・・。梅ちゃんに、八つ当たりだよね。本当にごめん。」
そう言うと、腕に力を込められた。
はる「いえ・・・。いいんです。それで、沖田組長のお気持ちが少しでも軽くなるなら・・・。」
沖田「ありがとう。梅ちゃん・・・。」
すると、今度は、優しく、口付けされる。
何度も、角度を変えて、優しく、甘く唇を吸われて、首筋や鎖骨にも、口付けをされる。
私の額に沖田組長は、唇を押さえるように付け囁く。
沖田「ごめん。今日だけ・・・。今日だけ、許して・・・っ。」
ギュッとその後、抱きしめられ、しばらくすると、私の露わになっている、肩や背中に、冷たい物が落ちる。
私は、沖田組長の背中に腕を回し、トントンと背中を優しく叩く。
しばらくすると、沖田組長は、泣き疲れて、眠ってしまったようだった。
私は、褥の用意をして、沖田組長を転がす。
よほど、疲れていたのか、全く起きなかった。
私は、お酢入り団子を持ち、部屋を出た。