はるのリベンジ
土方「お前、ちょっと来い!」
引きずられるように、土方副長の部屋に入れられる。
その後ろから、近藤局長、沖田組長、斎藤組長が入ってくる。
土方「座れ。」
私は、そっと、その場に、腰を下ろした。
土方「私闘は、切腹に値する。何で、刀を抜いた?」
はる「・・・。」
土方「答えろ。」
私は、全てを、報告しようと、決めた。
はる「部屋に、書簡があります。取ってきても、いいですか?それを、見ながらの方がわかりやすいと思うので・・・。」
私は、斎藤組長に、連れ立たれて、部屋に戻る。
掛け軸の裏の書簡を手にした。
斎藤「そんな所に、隠していたのか?」
はる「はい。でも、これは、まだ一部です。」
そう言って、土方副長らが待つ、部屋に戻る。
はる「土方副長。少し失礼します。」
そう言うと、一枚の畳を、剥がす。
土方「お、おい!何すんだ・・・。って・・・。こんな所に、隠してやがったのか・・・。」
はる「はい。ある意味、一番、安全ですから。」
沖田「へぇ。では、今度、発句集を調べるときは、そこも、調べないと。」
クスクス笑う沖田組長に、土方副長は、
土方「こんな所には、隠さねぇから、畳は、剥がすな。」
と言った。沖田組長は、きっと、剥がした後は、そのままになると、判断したのだろう。