はるのリベンジ
消えた灯
私は、先生の墓の近くに、家を借りた。
私は、毎日、墓参りをした。
すると・・・。
「よろしいでしょうか?」
そう言って訪ねて来られたのは、東行先生の奥方様のマサ様だった。
はる「おマサの方様!どうして・・・。」
マサ「あなたと少しお話をしたくて・・・。」
はる「汚い所ですが、どうぞ。」
良かった。男の格好で・・・。
マサ様が、部屋に上がると包みを一つ渡された。
はる「これは?」
マサ「潜蔵の髪の毛です。」
はる「え?」
マサ「潜蔵の遺言です。」
はる「いいのですか?俺なんかが貰って・・・。」
マサ「あなたは、おはるさんでしょう?」
はる「え・・・。」
マサ「あの人が、ずっと、『はる』と言ってたので・・・。それに、あなたでしょう?じゃじゃ馬愛妾と呼ばれている方は・・・。」
はる「あ・・・。(バレてる。)すみません。黙っていて・・・。」
マサ「いいえ。」
はる「聞いて下さいますか?」
私は、先生との出会いから話した。
もちろん、愛し合っていたとは言わずに・・・。
はる「東行先生は、私の命の恩人であり、師なのです。ですので、私でお役に立てるなら、何なりと・・・。」
マサ「いいえ。あなたはあなたの人生を歩んで下さい。」
そう言って帰られた。