はるのリベンジ
ただいま
私は先生が亡くなられてから、私は、殆ど眠っていない。
だから、眠れない時間は、稽古をしている。
涙も出ない。笑ってもいない。感情は無い。
私の心の中は、ポッカリ穴が空いている。
先生が、大量のお金を残してくれたが、使えなかった・・・。
その代わり、暗殺や情報屋として、お金を稼いでいた。
京へ上る道中。
夜になると、山崎さんは、私を抱きしめる。
理由を聞くと、「どこも行かへんように。」と言う。
私は、夜になるとフラッといなくなり、返り血を浴びて帰ってくるらしい。
だって、散歩してたら、変な奴らが私に触ろうとするから斬っただけだ。
山崎さんは、「夜中出歩くからや。」と言う。
眠れない事を言うと、それから、山崎さんは、毎晩、私をギュッと抱きしめた。
そして、京に入った。
あ・・・。小川の父に挨拶に行こう。多分、山崎さんも私のいないところで報告もあるだろうし・・・。
はる「山崎さん。俺、小川の父に先に挨拶したいんです。山崎さんも私の居ないところで報告あるでしょ?一時(一時間)ほど後に文を貰いに行きます。」
山崎さんは、少し考えて、
山崎「わかった。そう言うておく。迎えにこよか?」
私は、首を横に振る。
山崎「ほな、待ってるわ。」
そう言うと、一度、ギュッと抱きしめられ、別れた。