はるのリベンジ
目が覚めると、見慣れない天井がある。
ここどこ?
隣に人の気配を感じる。
隣に目を向けると、
はる「っ!」
目の前に沖田組長。
これ、前もあった。
私は、そっと、腕から、逃れる。
井戸に行き、顔を洗った。ジンジン腫れてるまぶたを押さえた。
はる「私・・・。泣いた・・・。泣けたんだ・・・。」
東行先生・・・。私・・・。心が動いたのでしょうか?
すると、
「梅ちゃん!梅ちゃん!」
と私を探す声。
はる「沖田組長。おはようございます。」
沖田「梅ちゃん!」
声をかけると、走ってきて、抱きしめられる。
沖田「良かった!どっか行ったかと思った!」
はる「昨日は、ありがとうございました。泣けたし、眠れました。」
沖田「うん。顔を見ればわかる。酷い顔。」
はる「なっ。そんな事、言うから、おなごにモテないんですよっ!」
沖田「あ!気にしている事を!今は、好いてるおなごに想われたらそれで良いんですー!」
はる「好いてるおなごがいるんですか?誰?俺が、先にその子、口説いて、奪います。嫌がらせに!」
沖田「性格悪い!しかも、梅ちゃん、おなごだし!」
はる「俺は、おなごにモテるので。」
沖田「くそぅ。」
はる「っぷ。あははは。」
あ・・・。久しぶりに笑った。
やっぱりそうだ。
はる「あの!沖田組長!」
沖田「なあに?」
ちょっと、ふてくされている。
はる「沖田組長の側にいさせてくれませんか?」
沖田「え?」
みるみる沖田組長の顔が赤くなる。
沖田「そそそそれって梅ちゃんがって事?」
はる「両方です。梅としても、はるとしてもです。ダメですか?」
沖田「ダメな訳ないよ!私も側にいて欲しい・・・。」
東行先生・・・。私、沖田組長の側にいます。彼のため、忠義を立てます。
沖田「梅・・・。ううん。おはるちゃん。その、あの・・・。す・・・。好き、す」
顔を近づける沖田組長の肩越しに、見えた人。あ・・・。土方副長。
はる「土方副長!」
沖田「えぇ!?土方さん!?また邪魔!?」
はる「沖田組長!私、土方副長に許可を取ってきます。あ・・・。さっきの何か言いかけてましたけど何ですか?」
沖田「あぁ。あのね。私は、おはるちゃんのこ・・・。」
土方「梅。何だ?」
沖田「また邪魔!?」
はる「相談がありまして・・・。」
土方「ん。じゃあ、俺の部屋で聞く。」
すると、沖田組長が慌てて、
沖田「私のおはるちゃんを連れ込まないで下さいっ!」
はる「へ?」
土方「は?」
すると、沖田組長が、私を抱き寄せて、土方副長を睨んでいる。
土方「はぁ。お前・・・寝ぼけてるのか?」
沖田「寝ぼけてません!」
はる「あの・・・。そんな事より、土方副長に許可が欲しいです。」
そして、私は、土方副長の部屋に行く。
何故か、沖田組長も一緒だが・・・。
はる「土方副長。私・・・。俺を新選組に入隊させて下さいっ!お願いします!」
土方「もし、入隊したら、長州の事をしゃべってもらう。そして、間者にもなってもらう。それでも良いのか?」
はる「はい。私は、沖田組長に忠義を誓うと決めたのです。さっき、沖田組長に、了承を得ました。」
土方「総司の為に、命を使うということか?」
はる「はい。」
照れている沖田組長。
土方「わかった。戻れ。」
はる「ありがとうございます。あと、お願いが・・・。」
土方「何だ?」
はる「長州に帰りたいんです。荷物の整理して来ます。」