はるのリベンジ
次の日・・・。
私は、殺気で目を覚ました。
目の前に、綺麗な顔が・・・って、土方副長か・・・。
土方副長の肩越に見えた、後ろに立っていたのは、沖田組長。
しかも・・・。何アレ?
桶一杯の水?・・・。違う!墨汁だ!
はる「沖田組長!おはようございます。何を・・・。」
沖田「おはよう。おはるちゃん。今、鬼退治をして、私の大事な姫を助けるから。離れて待ってて。ふふふふふ。」
はる「沖田組長・・・。笑顔が怖い・・・。しかも、そんなに沢山の墨汁どこから・・・。」
沖田「昨日、部屋に戻ったら、おはるちゃんいなくて、ここに迎えに来たら、おはるちゃん寝ててさぁ・・・。土方さんに『疲れてるからそっとしといてやれ』って、追い出されたんだよねぇ。でも、この鬼が何かしてるんじゃないかと思って、心配で寝れなかったから一晩中墨を摺って墨汁を用意してた。それで、今、見にきたら、おはるちゃんを抱きしめてるし。やっぱり必要だったね・・・。しかも、いつも眠りが浅くてすぐ起きるのに、おはるちゃん抱いてたら熟睡とか、有り得ないよ。」
はる「沖田組長!ダメです!それだけは!俺、こんな早朝から、鬼ごっこ無理です!部屋、戻りましょう!ね?」
沖田「そうだね。じゃあ、行こっか?」
そう言って、私の頭があった所に、桶を置いて出た。手が痺れて動かした、土方副長の顔が真っ黒になって追っかけられるのは、もう少し後のお話です。