はるのリベンジ
朝起きると、隣にいるはずの梅ちゃんがいない。
褥を触ると、
沖田「まだ、温かい・・・。」
私は、部屋を、飛び出して、梅ちゃんを探す。
「梅ちゃん!梅ちゃん!」
早朝なのを忘れて、大声を出して、梅ちゃんを呼んで探す。
梅之助「沖田組長。おはようございます。」
沖田「梅ちゃん!」
良かった。いた。
沖田「良かった!どっか行ったかと思った!」
梅之助「昨日は、ありがとうございました。泣けたし、眠れました。」
少し、照れたように微笑む梅ちゃんに、冗談を言った。
沖田「うん。顔を見ればわかる。酷い顔。」
すると、梅ちゃんも、冗談を言う。
梅之助「なっ。そんな事、言うから、おなごにモテないんですよっ!」
沖田「あ!気にしている事を!今は、好いてるおなごに想われたらそれで良いんですー!」
そう・・・。君に好かれたい・・・。そう思って言ったら、食いついてきた。
梅之助「好いてるおなごがいるんですか?誰?俺が、先にその子、口説いて、奪います。嫌がらせに!」
沖田「性格悪い!しかも、梅ちゃん、おなごだし!」
梅之助「俺は、おなごにモテるので。」
沖田「くそぅ。」
梅之助「っぷ。あははは。」
あ・・・。笑った。可愛い。
すると、梅ちゃんは、真剣な顔になって、
梅之助「あの!沖田組長!」
沖田「なあに?」
わざと、膨れていると・・・。
梅之助「沖田組長の側にいさせてくれませんか?」
沖田「え?」
嘘・・・。それって、梅ちゃんも私のこと好きって事だよね?って、「梅ちゃんが」?確認しなきゃ・・・。
沖田「そそそそれって梅ちゃんがって事?」
梅之助「両方です。梅としても、はるとしてもです。ダメですか?」
おはるちゃんとしても・・・。
沖田「ダメな訳ないよ!私も側にいて欲しい・・・。」
想いが通じ合った・・・。
沖田「梅・・・。ううん。おはるちゃん。その、あの・・・。す・・・。好き、す」
好きだよ。・・・君に触れたい。接吻しようと顔を近付けると、
梅之助「土方副長!」
沖田「えぇ!?土方さん!?また邪魔!?」
はる「沖田組長!私、土方副長に許可を取ってきます。あ・・・。さっきの何か言いかけてましたけど何ですか?」
沖田「あぁ。あのね。私は、おはるちゃんのこ・・・。」
土方「梅。何だ?」
沖田「また邪魔!?」
はる「相談がありまして・・・。」
土方「ん。じゃあ、俺の部屋で聞く。」
土方さん邪魔ばっかりした上に、部屋に連れ込むって許せないんですけど!
沖田「私のおはるちゃんを連れ込まないで下さいっ!」
はる「へ?」
土方「は?」
私は、おはるちゃんを抱き寄せて、土方副長を睨んだ。
土方「はぁ。お前・・・寝ぼけてるのか?」
沖田「寝ぼけてません!」
はる「あの・・・。そんな事より、土方副長に許可が欲しいです。」
おはるちゃんは、土方さんの所に行くって言うから、私もついていく。
はる「土方副長。私・・・。俺を新選組に入隊させて下さいっ!お願いします!」
土方「もし、入隊したら、長州の事をしゃべってもらう。そして、間者にもなってもらう。それでも良いのか?」
はる「はい。私は、沖田組長に忠義を誓うと決めたのです。さっき、沖田組長に、了承を得ました。」
土方「総司の為に、命を使うということか?」
はる「はい。」
私に命を捧げるだって♪愛されてる。
土方「わかった。戻れ。」
はる「ありがとうございます。あと、お願いが・・・。」
土方「何だ?」
はる「長州に帰りたいんです。荷物の整理して来ます。」
そう言って、おはるちゃんは、長州へ帰った。