はるのリベンジ




はる「凄く豪華・・・。」



沖田「そうだね・・・。」



はる「体調、どうですか?」


沖田「ちょっと、疲れたけど大丈夫。土方さんの事があったからだけど!」



と睨んだら、ツーっと目を逸らすおはるちゃん。




私は、腰を下ろして、おはるちゃんを手招きする。



お互いのお猪口に酒を注いだ。



そして、献盃をし、三三九度の真似をした。



沖田「これで、夫婦だね?」



はる「はい。宜しくお願いします。」



沖田「こちらこそ。」



おはるちゃんの手から、お猪口を、優しく取り、膳の上に返した。




私は、おはるちゃんを抱きしめた。夫婦だ・・・。夫婦だし、名前で呼び合いたい。



沖田「おはるちゃん・・・。今日から、おはるって呼んでも良い?」



はる「もちろんです。」



沖田「では、おはる?」



はる「はい。」



沖田「・・・。」


おはるにも名前で呼んで欲しい。でも待っても言ってくれず・・・。



はる「何でしょうか?」



沖田「私も呼んで?」



はる「沖田組長?」


沖田「ちょっとー。それ違うから!」



はる「では・・・。総司様?」



名前を呼ばれるのがこんなに嬉しいだなんて・・・。





沖田「う・・・。もう一回・・・。」


はる「総司さまっ・・・。」




触れたいのを我慢できず、唇を重ねる。



何度も呼んで欲しい。





手を引いて、褥に誘う。



そっと、褥に、寝かせて、私は、おはるの上に覆い被さる。




髪の毛を撫でて、



沖田「おはる・・・。愛してる・・・。」


はる「総司様・・・。」



少し困り顔の彼女。きっと、私より、気持ちが少ないから答えられないんだ・・・。



沖田「無理しなくて良い。」


と言った。



すると、おはるは、少し考えて、



はる「総司様・・・。大好きです。」


そう言ってくれた。



私は、大好きと言って貰えると思ってなかったから、照れてしまった。



「ありがとう。」と言い、唇を重ねた。




そして、首筋に唇を這わせて、帯を解いた。




初めて触る、おはるの肌に、甘い目眩を覚える。



そして、自分の腕の中で、初めて見る愛おしい顔や声に夢中になる。




何度、肌を重ねても足りない。



もっと、おはるの甘い声が聞きたくて、何度も求めた・・・。





そうして、私達の初めて夜の夜は更けていった。



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