はるのリベンジ




そして・・・。



土方「梅っ!」



はる「土方副長っ!」



私は、嬉しさのあまり抱きついた。



そして城の中に入れてもらう。




土方「こんな所までよく来たな。総司は・・・。」



はる「はい。5月30日に逝かれました。土方副長!お願いがあって参りました!」



土方「今は、副長でない。今は、陸軍奉行並だ。願いとは?お前の願いは、怖い。」



笑いながら言う。



はる「総司様は、土方陸軍奉行並と共に戦いたいというのが願いでした。一緒に戦わせて下さい!!」




土方「そんなことだと思った。俺の女になりたいとか言えたら可愛いものを・・・。」



はる「はははっ。私の事なんて忘れてるくせに。あ!もう一つあります。これを。」



私は、総司様の辞世の句を渡す。




土方「これは?」


はる「はい。沖田総司がこよなく愛した兄・・・。豊玉さんの俳句の返事だそうです。」




目尻がピクピクしている。



土方「ほぅ。」



はる「これを渡して欲しいと・・・。作者より返事が上手くてすいませんって。」



土方「お前らは、本っっ当に俺を怒らせる天才だなっ!」



ガバッと、抱きしめられる。



はる「え?」



土方「総司・・・。総司・・・っ。」



私は、土方さんを抱きしめた。



私は、土方さんにどの俳句の返事なのか、そして、どのような意味なのかを話した。




土方「本当にあいつは素直じゃねぇなぁ。全く。」



はる「あの・・・。土方陸軍奉行並って言いにくいので、土方さんって呼んでも良いですか?」



土方「色気ねぇな。そういうときは、歳さんとか言うモンだろ?」


はる「いやいやいやいや。何でそうなるんですか?」



土方「お前、俺の女になるか?」




はる「嫌です。そんなの無理です。女ったらしは、東行先生だけで十分です。」



土方「お前の過去の男の中で一番良い男だと思うが?」



はる「自分で言いますかね?あ・・・。そう言えば、東行先生も同じ事を言ってました!女ったらしは、自分に自信があるんですね!さすが!」



土方「その口を塞いでやる。」


いきなり、顎を掴まれチュッと、避ける間もなく口付けされた。



さすが手慣れた感じ!



はる「ちょっと!女じゃなくて、隊に入隊させて下さい!!」



土方「はぁ・・・。本っ当に色気ねぇ・・・。」





私は、土方さんの側近になった。






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