はるのリベンジ
私は、襷をかけて、準備を進める。
はる「沖田助勤。何人分作るんですか?」
沖田「40人分くらいかなぁ。」
沖田助勤は、棚を漁り、菓子を食べている。
沖田「梅ちゃん♪」
はる「はい?」
パクッ。
口に、小さな菓子を放りこまれた。
はる「ふぐっ。」
沖田「おいしいね。・・・。これで共犯だね?」
はる「なっ。」
上目遣いで、悪戯に成功したような、少し艶のある笑みが、色っぽい・・・。
って何、考えてるんだっ!私はっ!あ・・・。そんな事より菓子は!?
はる「沖田助勤!もう、ダメです!あ・・・。ほとんどない・・・。」
どうしよう・・・。
沖田「ねぇ。夕餉は何?」
あなたも作るんですよ!
はる「何か食べたい物ありますか?」
沖田「んー。湯豆腐・・・。」
はる「では、湯豆腐と・・・。」
沖田「ねぇねぇ。」
着物の袖を引っ張られる。
はる「何ですか?」
沖田「梅ちゃんがさっき持って来てくれた団子ってどこに売ってるの?」
はる「あ・・・。あれは、作ったんです。」
沖田「え!?作れるの!?今から、作って!」
はる「今からって・・・。ヨモギも取ってこないとだし、夕餉の用意が・・・。」
沖田「取りあえず行こう!」
はる「待って下さい!沖田助勤!」
さっきから気になっていた、口周りの菓子の粉。
手拭いで、拭いてあげると、沖田助勤は、少し赤い顔になる。
沖田「い、行こう!」
手を引っ張られて、土手へ行く。