はるのリベンジ







そして、夕餉時。



全員「・・・。」


沖田「いただきまーす♪」



土方「おい・・・。これは何だ・・。いや、どういうことだ?」



沖田「さぁ、皆さん、召し上がって下さい。」



土方「総司っっ!梅っっ!」


はる「ひっ。はぃぃ。」

沖田「何ですか?」




土方「俺は、夕餉の準備を頼んだ筈だが?説明願おうか?」


沖田「夕餉中ですが・・・。」

土方「総司っっ!」




そう、土方副長が怒っていらっしゃるのは、当然。



あの後、土手に連れて行かれた私。沖田助勤の『助勤命令』でヨモギを取っていたが、沖田助勤が買い物に行き、買ってきたのは団子の粉のみ。


夕餉は、団子と、具の少ない味噌汁のみとなった。



沖田「まぁ、食べてみて下さいよ。梅ちゃんの団子。美味しいですよ。」

はる「あの・・・。まだ、報告があります。」


ギロリ。土方副長に睨まれた。


ひっ。怖いよ。


はる「実は、今月分の食費を全て、団子の粉を買ってしまって、もうありません!すみません!」



全員「はぁ!?」



土方「何でそうなる!?」


はる「それは・・・。」


チラリと沖田助勤を見ると、その視線に、土方副長が気付いた。


土方「総司。報告しろ!」



沖田「えー。まだ、食べてる・・・。」


土方「良いからしろっ!!」


沖田「取りあえず、梅ちゃんの団子を食べてみてくださいよ。スッゴく美味しくて、私、この味に惚れ込みまして、買い物に行ったら、粉が安くて。で、まとめ買いをしたんですよ♪」


土方「それ喜ぶのは、お前だけだ!」



沖田「そうかなぁ。毎日でも食べたくなりますよ♪」



山南「まぁまぁ。たまにはこういうのも良いじゃありませんか?」


山南副長!優しい!



しかし、


その後、土方副長に四刻はお説教をされた。



私は、その夜、気を許してはいけないと思いつつ熟睡していた。



< 37 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop