はるのリベンジ
そして、朝餉時。
また、具の少ない味噌汁の中には団子、主菜はない。
そして、その団子が、おかずにもなっている。
沖田「あー幸せ!」
ピタッ。
皆の箸が止まる。
沖田「あれ?皆、食べないんですか?」
いやいや、あなたのせいですよ。
そして、なんとかピリピリした朝餉の時間も終わり、私と沖田助勤は籠を背負って、土手に来ていた。
沖田「これは、食べれる。これは、ダメっと。」
私達は、食べれる草を摘んでいる。
沖田「ねぇ。梅ちゃん、これは?」
はる「それは、食べれます。こっちは無理です。」
沖田助勤は楽しそうだ。
しばらく摘んでいると・・・。
沖田「痛っ!」
すぐ、駆け寄ると、沖田助勤の手は棘だらけになっている。
はる「痛かったですよね。」
一つ一つ、棘を抜くと、人差し指から血が出ていた。
私は、いつもしているように、沖田助勤の指を口にくわえてチュッと吸った。
いつもはうるさいくらいに喋っている沖田助勤が静かだ。
そんなに痛いのかな?
指をくわえたまま沖田助勤を見上げると、真っ赤になって固まっている。
どうしたの?
指から口を離して、手拭いで手を覆う。
はる「沖田助勤?どうかしましたか?痛いとか?」
沖田「な・・・。なんか今、梅ちゃんが、おなごに見えて、胸が高鳴っちゃった。あぁ!驚いた!」
なんと。マズい!
私は、こういうときの言い訳を言う。
はる「はははっ。よく言われるんですよねぇ・・・。」
と悲しそうな顔をする。男としての誇りを傷つけられたと思わす。
すると、沖田助勤は、慌てて、否定した。
はぁ・・・。良かった!
そして、帰りに、店を回りタダで貰える余った物を分けてもらって、帰った。
おかげで何とか食材を調達した。