はるのリベンジ
文久3年、正月。はる18歳。
はる「父上。明けましておめでとうございます。」
父上「おめでとう。」
父に挨拶を済ませ、座るよう促される。
父上「はる。よく聞きなさい。お前・・・。本当に良いのか?」
はる「良いって何がですか?」
父上「武五郎君と夫婦になって・・・だ。」
え?どうして?少し、困った顔をすると、
父上「あぁ。悪かったな。忘れろ。でも、これだけは言う。これからは、旦那になる武五郎君を、全身全霊をかけて支えなさい。彼が、例え間違っていたとしてもお前だけは、味方でいなさい。」
はる「間違っていても?」
父上「あぁ。まぁ、人を殺めたり、盗人になったりとか罪人になるのは違うが・・・。これからの時代はきっと、色々なことが目まぐるしく変わる。だから、何があっても、旦那の味方でいろ。」
はる「はい・・・。」
父上「よし!それと、もう一つ。おまえ達の祝言を終えたら、俺は、新しく出来る隊に入ろうと思う!」
はる「新しい隊?」
父上「あぁ。そういう話がちらほら出ているらしい。」
はる「そんな・・・。」
父上「そんな、寂しそうな顔をするな。お前には、武五郎君がいるではないか?夏になったら、もうお前は、人の妻になるんだぞ。」
私は父上に抱きついた。
父は小さい子をあやすように私を抱きしめてくれた。