はるのリベンジ
数日後・・・。
片桐より、恋文が届く。
原田「お前も隅に置けねぇな。梅のこれか?」
そう言って、原田助勤は、小指を立てる。
はる「違いますよ。馴染みの芸妓です。また来てくれって。」
沖田「へぇ。梅ちゃん・・・。そんな所、行くんだ・・・。」
はる「はい。って、沖田助勤も行ってるじゃないですか?俺は、沖田助勤のような高貴な太夫なんか抱けませんけど。」
沖田「私は、付き合い程度だよ。」
はる「ハイハイ。今宵、外出許可貰ってこようかなぁ。土方副長、くれるかな?」
沖田「えー。それじゃあ、私と一緒に、飲もうよ?」
はる「はい?どうして?」
沖田「梅ちゃんと、飲みたい気分。」
はる「えー。俺は、おなごを抱きたい気分。」
自分で、言ってて笑ける。片桐から知らせって事は、きっと、あの件がわかったんだろうから早く行きたい。
でも、どうして、沖田助勤、機嫌悪いの?
原田「おいおい。嫉妬かよ。」
そう笑って、原田助勤は、どこかへ行った。
何で、沖田助勤が嫉妬を?
そして、私は、外出許可を貰い、片桐に会いに行く。
はる「片桐!文、ありがとう。」
片桐「いいえ。来てくれて嬉しおす。さぁ。どうぞ。」
部屋に、通され、片桐を抱きしめる。
そして、口付けをしながら、話を聞く。いつも、こうして聞かれたくない話をする。
周りから見ると、仲良くしているに過ぎないし、話し声も最小限で済む。
はる「で?・・・。わかったの?」
片桐「はい・・・。新見 錦さんって方と芹沢 鴨さんどす。この人等が、間違えて、捕らえてしまったみたいどすな。その場にいた、芸妓に聞いたから、間違いありまへん。」
私は、片桐の首筋に顔を埋めて、唇を這わせながら聞く。
片桐は、甘い声を上げている。
はる「なるほど・・・。それって、酒癖のせい?」
片桐「はい。どちらも、叩けば埃の出るお方・・・。芹沢はんが、花村はんの婚礼衣装のことを勘違いして、捕らわはって、新見はんが、便乗して自分の罪をなすりつけたようどすなぁ。」
はる「ありがとう。片桐・・・。あとは、自分で調べる。」
そして、褥になだれ込んだ。