はるのリベンジ





屯所に戻り、書簡庫へ行く。




きっと、これを調べるはず。お金の動きが載った出納帳の中に、私が作った書簡を忍ばせる。



二重帳簿の出来上がり。



はる「よし、っと。」





すると、数日後、土方副長が、例の帳簿を持って、走って行った。



遂に、来た。





9月13日の夜。





近藤局長と、土方副長が出て行った。




私は、後を付いていく。




すると、祇園の貸座敷を設けているようだった。




私は、裏から侵入し、新見のいる部屋の上の天井裏へ行った。




はる「え・・・?」



3人いる。



近藤局長、土方副長、それに、あれは・・・。



はる「芹沢隊長・・・。どうして・・・。」



芹沢『新見・・・。新選組は、金策は禁じられておる。法度に従い、腹を切れ。』



新見『どうしてだ!?どうして、芹沢先生まで・・・。俺は、あんたの汚い事も請け負ってきたのに・・・。』



近藤局長と、土方副長が席を外した時に、そんな声が聞こえてきた。



やっぱりアイツ等か・・・。


芹沢『仕方ないであろう?証拠が出てきたんだから・・・。』



新見『そんなの残してはおらぬ!何かの間違いだっ!』



芹沢『それに、お前・・・。俺を脅したなぁ・・・。』


そう、私は、新見の字を真似て、芹沢隊長に、脅しの文を送っていた。



新見『そんな物、知らぬっ!』



スッと、襖が開き、近藤局長と土方副長の二人が入ってきた。



近藤『新見さん。この意味、解らないとは言わせない。』



土方『ここの法度に従って頂く。』


新見さんは、芹沢隊長を睨みつけている。



芹沢『この書簡によれば、新見氏が、新選組では禁じられている金策をした・・・。これは、局中法度に背く。よって、切腹を命じる!』



新見『くそっ!』




そして、新見さんは、切腹をした。




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