はるのリベンジ
いつも起きている時間に目を覚ますと、沖田助勤の顔が目の前いっぱいにある。
はる「っ!?ひっ!!」
沖田助勤と、褥の中で、しっかり抱き合ってる。
何とか、起こさず、出なくては・・・。
身じろいで、腕から逃れようとすると、パチッと、沖田助勤の目が開いた。
はる「あ・・・。」
沖田「あ・・・。」
ボーッと、寝ぼけている沖田助勤は、とんでもない行動をする。
沖田「あなたは、昨日の・・・。お礼・・・。」
すると、目を閉じて、顔を近付けてくる。
これって接吻!?
フィッと、横に顔を反らすと、頬に唇が当たる。
沖田「あれ?・・・。そっか・・・。」
すると、顎を掴まれまた、顔を近付けてくる。
これは、マズい!マズすぎる!!
はる「お・・・。沖田助勤っ!起きて!!お願いします!沖田じょ・・・。っ!!」
チュッ。
ウソ・・・。
何度か、啄まれて、沖田助勤がゆっくり顔を離す。
沖田「え・・・。ウソ・・・。今・・。」
私は、涙目になって、睨む。
沖田助勤は、二,三度、瞬きをしている。
はる「沖田助勤・・・。」
自分でも、聞いたことのない位の低い声が出たと思う。
沖田「今、私に接吻したのって、梅ちゃん?」
はる「俺が、したのではなくて、沖田助勤に、襲われたんですっっ!離れて下さいっ!」
沖田「そっか・・・。衆道ってこんな気持ちか・・・。アリかも・・・。」
はる「あの・・・。今、とんでもなく、貞操の危機を感じているんですが・・・。」
沖田「梅ちゃんの唇って柔らかいんだね・・・。もう一回してもいい?」
はる「絶対、ダメですっ!遊郭に行って下さいっ!」
沖田「ちぇ。梅ちゃんのケチ。減るもんじゃないのに。」
はる「そういう問題では、ありませんっ!」
すると、背中に回っていた腕を強められ、沖田助勤が首筋に埋まってきた。包帯を解かれ・・・。
はる「っ!」
唇を這わせてきた。一瞬、鎖骨に、痛みを感じる。
すると、パッと、離される。
はる「あ!稽古!」
私は、部屋に急いで帰り、着替えを済まして、道場へ行く。