はるのリベンジ
それから、私の心の病は薄れていった。
沖田助勤のおかげで、竹刀どころか、刀を振るえるようにまでなっていた。
しかし、変な噂が屯所内で、持ちきりになる。
「ついに、小姓に、色付いた。」
「二人が、庭先でまぐわっていた。」
「いやいや、接吻していた。」
等々。
最近、給金が少なく、遊郭にも行けない。そのため、屯所内は、衆道が流行っていた。
もちろん、おなごのような男の私は、格好の餌食になるはずが、皆、沖田助勤のものに手を出す勇気はないようで、私は、言い寄られることはなかった。
なので、否定したい気持ちだったが、そのままにしている。
そして、毎日のように、沖田助勤の悪戯で、土方副長との鬼ごっこ。
たまに、仕返しで、土方副長と沖田助勤をからかったりして、馴染んでいく。
ただ、どれだけ探しても、なかなか、父上を拷問にかけた奴の手掛かりを見つけれない。
はる「はぁ・・・。行き詰まりだ・・・。」