フェノメナ・コンバット

「へぇ!やっぱりトーリはすごいや!んでんで?なに調べてたの?」


目を煌めかせて尋ねているハルタは、父方に陸上の世界記録保持者、母方に著名なサーカスのスターのDNAを持つ。母方の遺伝子が強いのだろうか、彼と共にいると誰でも笑顔になる。


「お前に言っても詮ないことだ」

「えー教えてよ。ねーえー、トーリぃ」

「チッ……あれだ。DNAの交配結果をグラフに表しそこから「すいませんでした。」」


ハルタはトーリの説明が20文字を越えたあたりでギブアップした。若干食いぎみだ。
……聞かなきゃいいのにな、あいつ。


「なんでわかりもしないこと、わざわざ聞くんだよ」


俺が呆れ返って尋ねる。
< 9 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop