フェノメナ・コンバット
「へぇ!やっぱりトーリはすごいや!んでんで?なに調べてたの?」
目を煌めかせて尋ねているハルタは、父方に陸上の世界記録保持者、母方に著名なサーカスのスターのDNAを持つ。母方の遺伝子が強いのだろうか、彼と共にいると誰でも笑顔になる。
「お前に言っても詮ないことだ」
「えー教えてよ。ねーえー、トーリぃ」
「チッ……あれだ。DNAの交配結果をグラフに表しそこから「すいませんでした。」」
ハルタはトーリの説明が20文字を越えたあたりでギブアップした。若干食いぎみだ。
……聞かなきゃいいのにな、あいつ。
「なんでわかりもしないこと、わざわざ聞くんだよ」
俺が呆れ返って尋ねる。