絆物語
兄と妹
ある場所に一軒家に住む家族がいた。
割と大きな家で、五人や六人ほどの家族なら、部屋の数にも困らないくらいの家だ。

しかし･･･その家に住んでるのは二人だけだった。










ある部屋で目覚まし時計が鳴り響く。
ベッドからもぞもぞと手だけを出し、目覚ましを止め、顔だけをにゅっと布団から出す男の子。

彼の名前は「双葉　竜也」。

竜也は身体を起こし、ぐっと伸びをする。
カーテンを開け、朝の日差しを身体に受け、しっかりと目を覚ましてから彼はベッドから降り、部屋を出た。

時刻は6時15分。
こんな早くから彼は着替えだけ済まし、そして料理を始めた。
目玉焼きを作り皿に乗せ、それにベーコンを三枚ほど添えて、レタスやトマトも乗せていく。

朝の定番なご飯を作っていた。
自分の分と･･･もう一人分を広いリビングのテーブルの上に置いて、竜也はコーヒーを飲んでいた。

すると二階からパタパタとスリッパを履いているような足音が聞こえる。
竜也はその足音にぴくっと反応し、コーヒーをテーブルに置く。

そしてガチャとリビングの扉を掴む音が聞こえ、扉はゆっくりと開いた･･･。
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