元ヤン彼女×冷酷彼氏 【完】
それでもあの時の笑顔を思い出すと、何故か胸は高まった。


それに有馬遥は近くで見れば見るほどかっこよかった。


スラリと伸びる足、整った顔立ち、香水のいい匂いまでする。


「あ、その…助けてくれたお礼が言いたくて…」


そうだよ…イメージが崩れるとか関係ない!


私はこの日のために地獄の日々を頑張ってきたんだから!!


「あ、あの時は見ず知らずの私を助けてくれてありがとう!」


私は頭を下げた。


「…別に」


有馬遥は素っ気なくそう言い放っただけだった。
< 36 / 207 >

この作品をシェア

pagetop