小鳥遊さんの愛し方








少しするとチャイムが鳴った。




「ほら、教室に戻るよ」




すずに手を差し出すと一瞬驚いてから俺の手を握り返した。




それから一緒に教室に向かい、教室の前で別れる。




教室に戻るとすぐに数名の女に囲まれる。

そうなると思い出すのは文化祭の準備期間の時。




思い出しては胸が締め付けられるように痛くなるんだよね。




「ねぇねぇ、千尋くん!!」




「ねぇ、誰だか名前覚えてないんだけどさ、
そろそろ付きまとうのやめてくれない?
ハッキリ言って迷惑なんだけど」




俺がそういうと、泣きそうになる女達。

そしてその光景を見るクラスの人達。









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