小鳥遊さんの愛し方
次の日はお互い何もなく暇だ、ということで
凛さんのお墓参りに行くことにした。
すずはここでいつも、凛さんに話をする。
最近はこんなだよ。とか
今こんなことしてるの!とかそんな感じ。
「…すず、話があるんだけど」
「どうしたの?」
微笑みながら首を傾げるすずを目の前に、
少し鼓動が早くなりながらも、俺は鞄に入れてあった〝モノ〟を取り出した。
「これは?」
すずはただ、俺の手に乗せられている四角い箱を眺めてる。
俺がその箱を開けると、すずは驚いて直ぐに、目に涙を溜めた。
「もうそろそろ岡本すずになってもいいんじゃない?」
そう。俺が出したものは、〝婚約指輪〟