艶麗な夜華
店の前につき、ドアに手を掛ける。


きっとまだ恭也は来てなくて、


開く筈のないドア。


でも……


ガチャ


あっ…


あっさり開いたドアに手が止まる。


「誰だ?」


不機嫌な声が中から聞こえ、


恐る恐る顔を出す。



"なにしに来た?"


そんな顔であたしを見る恭也。


「あ、あの…今日は早いね……」


「帰れ」


カウンターの中でボトルを整理する恭也は、


すぐに目をそらす。


「あのさ……お店の後片づけやっぱりあたしがするよ!


それと!お金も返すからさ!」
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