艶麗な夜華
玄関のドアが開く音が聞こえ、


部屋に入ってきた恭也。



「起きてたか」



「うん」



恭也はキッチンへ行くとコーヒーを淹れ、


テーブルの上に置く。



「砂糖は必要か?」



「いらない……」



ソファーに座ると、本当は苦手なブラックコーヒーに口を付けた。



「これを飲んだら送って行くよ」



テーブルの上のリモコンを手に取りテレビを付ける恭也の横顔を見て、


直観的に浮かんだ事を言葉にした。



「結衣さんのところに……行ってきたの?」



恭也はリモコンをテーブルの上に置くと、


その質問に答えた。



「あぁ。報告をしになっ」

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