艶麗な夜華
「あっ!お店の名前なんて言うの?」



恭也は看板に目を向ける。



「クラールハイト。


どうしてもこれしか思いつかなかった」



「クラールハイト?


どういう意味?」



「中に入ればわかる」



ドアを開けると青いライトが足元を照らし、


入口からはまるで見えない店内は、


幅の広い通路の奥。



「あ~なんかドキドキするな~」



そんな事を話すあたしを恭也が鼻で笑う。



「これでダメだしされたら俺、マジでへこむな。


じゃあ、ちょっと此処でストップ」



「はい」



恭也は店の中の照明を調節し、


そして振り向く。



「よし、いいぞ、こっちに来て」


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