生きて 強く
あの時の、まだ希望があった頃の事を思い出してしまい、
無性に悲しくなった。



それと同時に苛立ちも抱いてしまった。



「いいてっば!
うるさい、1人にさせてよ!!」



「み……お…」



苛立ちを押さえられず、声を張り上げてしまう。


悲しそうな顔をする夏彩に罪悪感を感じたが、それでも1人になりたかった。



「1人になりたいの……」



「あまりにも辛そうだから、心配だっただけ。
でも、しつこくしてごめん……」



そう言って立ち去った夏彩に背を向けて、保健室へと足を運んだ。
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